真砂岳
真砂岳(まさごだけ、標高2,861m)は富山県の立山連峰にあり、立山(雄山・大汝山・富士ノ折立)と別山を結ぶ主稜線上にそびえる日本百高山のひとつ。
名のとおり花崗岩の砂礫(真砂)に覆われたなだらかな山頂で、立山三山の縦走路の中央に位置し、雄山・大汝山から剱岳・別山・後立山連峰までの大展望が広がる。東面には日本有数の規模をもつ内蔵助雪渓と内蔵助カールがあり、山頂直下に内蔵助山荘が立つ。登山口は立山黒部アルペンルートの室堂(標高2,450m)で、室堂までは公共交通機関だけで上がれる。
富山地方鉄道・立山駅から立山ケーブルカー(約7分)で美女平へ、立山高原バス(約50分)に乗り継いで室堂ターミナル(標高2,450m)へ。最短は室堂から雷鳥沢を経て「大走り」を登り真砂岳に立つルートで片道約3時間、雄山・大汝山・富士ノ折立を越えて真砂岳へ至る「立山三山縦走」も人気で、室堂を起点に日帰り(約6〜8時間)または山小屋1泊で歩く。
真砂岳直下には内蔵助山荘、別山乗越には剱御前小舎があり、縦走・宿泊の拠点になる。適期は残雪が消える7月中旬〜10月上旬で、それ以前は雷鳥坂・大走りや内蔵助雪渓まわりに雪が残りアイゼン・ピッケルが必要。室堂(2,450m)から一気に標高を上げるため高山病にも注意する。
登山口までのアクセス
1.【行き】立山駅 → 美女平 → 室堂(登山口)
登山口の室堂(標高2,450m)へは、富山地方鉄道・立山駅から立山ケーブルカー(約7分)で美女平へ上がり、立山高原バス(約50分)に乗り継ぐ。ケーブルカーと高原バスは乗り継ぎダイヤで運行される。立山黒部アルペンルートは通年マイカー乗り入れ不可で、室堂まではこの交通機関が唯一のアクセス(2026年の運行期間は4月15日〜11月30日、室堂までの通常ダイヤは4月15日〜11月3日)。運賃は立山駅〜室堂が片道4,090円(ケーブルカー1,090円+高原バス3,000円)。
バス時刻表①:立山駅 → 美女平 → 室堂(立山ケーブルカー+立山高原バス・往路)
| 立山駅 発(ケーブル) | 美女平 着 | 美女平 発(高原バス) | 室堂 着 |
|---|---|---|---|
| ▼6:40 | 6:47 | ▼7:00 | 7:50 |
| 7:20 | 7:27 | 7:40 | 8:30 |
| 8:00 | 8:07 | 8:20 | 9:10 |
| 8:40 | 8:47 | 9:00 | 9:50 |
| 9:20 | 9:27 | 9:40 | 10:30 |
| 10:00 | 10:07 | 10:20 | 11:10 |
| 10:40 | 10:47 | 11:00 | 11:50 |
| 11:40 | 11:47 | 12:00 | 12:50 |
| 13:00 | 13:07 | 13:20 | 14:10 |
| 15:00(最終) | 15:07 | 15:20 | 16:10 |
始発(立山駅6:40発・室堂7:50着)に乗れば、大走り経由の最短ルートで日帰り往復も可能。室堂は人気が高く、夏山シーズンや紅葉期は始発の乗車券が早朝に売り切れることがあるため、前日までのきっぷ事前予約(WEBチケット)を利用すると確実。
参考:[立山黒部アルペンルート 時刻表]
2.【帰り】室堂(登山口) → 美女平 → 立山駅
下山後は室堂ターミナルから立山高原バス(約50分)で美女平へ下り、立山ケーブルカー(約7分)に乗り継いで立山駅へ戻る。運賃は片道4,090円。室堂発の最終便は時期により変動するため、稜線からの下りに時間がかかることを見込み、余裕を持って最終便に間に合わせる。
バス時刻表②:室堂 → 美女平 → 立山駅(立山高原バス+立山ケーブルカー・復路)
| 室堂 発(高原バス) | 美女平 着 | 美女平 発(ケーブル) | 立山駅 着 |
|---|---|---|---|
| 8:10(始発) | 9:00 | 9:10 | 9:17 |
| 9:20 | 10:10 | 10:20 | 10:27 |
| 10:40 | 11:30 | 11:40 | 11:47 |
| 12:00 | 12:50 | 13:00 | 13:07 |
| 13:40 | 14:30 | 14:40 | 14:47 |
| 15:00 | 15:50 | 16:00 | 16:07 |
| 16:20 | 17:10 | 17:20 | 17:27 |
| ◆17:00 | ◆17:50 | ◆18:00 | 18:07 |
参考:[立山黒部アルペンルート 時刻表]
真砂岳の登山ルートとコースタイム
ルート①:大走りルート(最短・往復)
室堂ターミナル(2,450m) → みくりが池 → 雷鳥沢キャンプ場(2,280m/約1時間) → 大走りの登り → 真砂岳(2,861m)。登り片道の合計は約3時間。雷鳥沢へいったん下ってから「大走り」のザレた急登を登り返して主稜線の真砂岳に出る行程で、立山三山の中では比較的短く真砂岳だけを往復できる。下りは往路を戻る。
ルート②:立山三山縦走(雄山・大汝山経由)
室堂 → 一ノ越(約1時間) → 雄山(3,003m/約1時間) → 大汝山(3,015m・立山連峰最高点) → 富士ノ折立 → 真砂岳(2,861m) → 別山(2,880m) → 別山乗越 → 雷鳥坂 → 雷鳥沢 → 室堂。1周の総コースタイムは約6〜8時間で、健脚なら日帰り、ゆとりを持つなら内蔵助山荘・剱御前小舎か室堂周辺の山小屋で1泊する。立山三山をすべて踏める王道ルートで、雄山〜富士ノ折立は岩稜帯の歩きとなる。時計回り(雄山先)・反時計回り(別山先)のどちらでも歩ける。
山小屋・宿泊
内蔵助山荘(くらのすけさんそう・真砂岳の東 2,760m):真砂岳に最も近い稜線の山小屋で、立山三山縦走や内蔵助雪渓・内蔵助カールの拠点。完全予約制で1泊2食13,200円、営業は概ね7月中旬〜9月下旬(連絡所℡076-482-1518)。
剱御前小舎(つるぎごぜんごや・別山乗越 2,750m):真砂岳から別山を越えた先、雷鳥坂ルート・剱岳方面・立山三山縦走の交差点に立つ。電話予約制(℡080-8694-5076)。2026年の営業は4月28日〜10月17日。1泊2食14,000円/素泊まり11,000円(4〜6月は各+1,500円)。
室堂周辺の拠点:みくりが池温泉・雷鳥荘・雷鳥沢ヒュッテなどの山小屋と雷鳥沢キャンプ場があり、室堂を起点にした前泊・後泊やテント泊の拠点になる。いずれも公式サイトで予約・営業期間を確認する。
危険箇所・装備・適期
難易度:真砂岳そのものには鎖場やハシゴはなく、立山連峰のなかでは比較的登りやすいなだらかな山。ただし全行程が森林限界より上の高所のため油断は禁物で、立山三山縦走の雄山〜富士ノ折立は岩稜帯となる。
大走り:雷鳥沢から主稜線へ突き上げるザレ・浮石の多い急登で、下りでの転倒・落石に注意。残雪期は雪渓が残る。
内蔵助雪渓:真砂岳東面の内蔵助カールには日本有数の規模の万年雪(氷河)があり、雪渓を横断・下降する場合は滑落・クレバスに注意。一般には主稜線の夏道を歩く。
稜線の気象:主稜線は強風・落雷・急なガスにさらされる。ガス時はルートを見失いやすいので地図・コンパス(GPS)を携行し、雷の予兆があれば稜線を避ける。
残雪:6月〜7月上旬は雷鳥坂・大走りや稜線直下に雪渓が残り、軽アイゼン・ピッケルが必要。雪の状況は剱御前小舎・内蔵助山荘や室堂のターミナルで確認する。
高山病:室堂(2,450m)からほとんど標高を稼いだ状態で2,861mへ登るため、高山病に注意。こまめな水分補給とペース配分を心がける。
適期・装備:適期は7月中旬〜10月上旬。高山植物は7〜8月、紅葉は9月下旬〜10月上旬が見頃。雨具・防寒着・帽子・手袋・ヘッドランプ・行動食を必ず携行する(夏でも稜線は冷え込む)。
緊急時:遭難・事故時は110番(警察)・119番(消防)へ。富山県警察山岳警備隊が立山・剱岳エリアを担当する。入山届(登山届)を必ず提出し、室堂や山小屋で最新の登山道・気象情報を確認する。
Photo by Alpsdake / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0
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