東天井岳
東天井岳(ひがしてんしょうだけ、標高2,814m)は長野県安曇野市と松本市の境にそびえる北アルプス・常念山脈の一峰で、大天井岳(2,922m)と横通岳・常念岳の間、燕岳から槍ヶ岳・常念岳へ続く「表銀座」縦走路上に位置する日本百高山のひとつ。
なだらかな砂礫とハイマツに覆われた稜線のピークで、槍ヶ岳・穂高連峰・大天井岳・常念岳から立山・後立山連峰まで見渡す大展望が広がる。単独で登る山ではなく、常念乗越(常念小屋)から横通岳を越えて、あるいは表銀座縦走の途中で踏むピーク。公共交通では穂高駅から一ノ沢登山口(タクシー)または中房温泉(バス)まで入り、稜線へ上がって山頂を目指す。
最短は一ノ沢登山口(標高約1,320m)から常念乗越の常念小屋(2,450m)に1泊し、翌日に横通岳を越えて東天井岳を往復するルート(一ノ沢〜常念乗越 約4時間20分、常念乗越〜東天井岳 約2時間)。燕岳側からは中房温泉 → 燕山荘 → 大天荘と表銀座を縦走して大天荘から南下する2〜3泊の長いルートになる。
登山口へは穂高駅から一ノ沢へタクシー(指定会社のみ・要予約)、または中房温泉行きの定期バスでアクセスする。稜線上の山小屋は常念小屋・大天荘・大天井ヒュッテ・燕山荘。適期は残雪が消える7月上旬〜10月上旬で、それ以外は積雪・凍結があり、稜線は強風と急な天候悪化に注意。最新の登山道・残雪・小屋営業状況は必ず事前に確認する。
東天井岳 2026 シーズン アクセス注意
東天井岳には専用の登山口バスはなく、常念側の一ノ沢登山口(タクシー)か、燕岳側の中房温泉(定期バス)から稜線を縦走して登ります。
隣接する常念岳、表銀座でつながる大天井岳のページもあわせて参照してください。
登山口へのアクセス方法
1.【行き】穂高駅 → 一ノ沢登山口(タクシー・常念乗越経由)
JR大糸線の穂高駅前タクシー乗り場より、南安タクシー・安曇観光タクシー・あづみの第一交通を利用し一ノ沢登山口へ(約45分・約7,500〜9,000円、4名乗合で1人2,000円前後)。林道一の沢線は崩落復旧工事中(2026年3月下旬〜10月末)で、指定タクシーのみ崩落箇所まで通行可、崩落箇所から登山口まで約1.5km徒歩。必ず事前予約・最新状況を確認してください。一ノ沢登山口から常念乗越(常念小屋)まで約4時間20分、常念乗越から横通岳を越えて東天井岳まで約2時間です。
タクシー会社:南安タクシー 0263-72-2855 / 安曇観光タクシー 0263-82-3113 / あづみの第一交通 0263-88-2032。穂高駅までは各自の出発地から大糸線で向かいます(最寄り拠点=穂高駅)。
参考:常念小屋公式 登山道情報
2.【行き】穂高駅 → 中房温泉(燕岳登山口・表銀座経由)
JR大糸線の穂高駅前より南安タクシーの「中房温泉行き 定期バス」に乗車し、終点・中房温泉(燕岳登山口)で下車。ここから合戦尾根 → 燕山荘 → 大天荘と表銀座を縦走し、大天荘から南下して東天井岳に至ります(中房温泉〜燕山荘 約5時間、燕山荘〜大天荘 約4時間、大天荘〜東天井岳 約1時間)。
乗車時間:55分/運賃:1,500円/運行期間:例年4月下旬〜11月上旬の所定の日
運行日ごとに A運行・B運行・C運行 の3区分があり便数が異なります。A運行日は早朝5:15便を含む6便、B運行日は5便(早朝5:15便は運休)、C運行日は午前便が運休し始発が11:10の3便のみです。最盛期の特定日にはA運行に4:30発の臨時便が加わります。当日がどの運行区分かは必ず南安タクシー公式の運行日カレンダーで確認してください。
| 穂高駅 発 | 中房温泉 着 |
|---|---|
| 4:30 | 5:25 |
| 5:15 | 6:10 |
| 6:40 | 7:35 |
| 8:25 | 9:20 |
| 11:10 | 12:05 |
| 12:55 | 13:50 |
| 14:50 | 15:45 |
| 穂高駅 発 | 中房温泉 着 |
|---|---|
| 6:40 | 7:35 |
| 8:25 | 9:20 |
| 11:10 | 12:05 |
| 12:55 | 13:50 |
| 14:50 | 15:45 |
| 穂高駅 発 | 中房温泉 着 |
|---|---|
| 11:10 | 12:05 |
| 12:55 | 13:50 |
| 14:50 | 15:45 |
参考:南安タクシー 中房温泉行き定期バス(運行日カレンダー)
3.【行き】竹橋駅 → 中房温泉(夜行バス)
毎日あるぺん号「燕岳・常念岳・蝶ヶ岳」で東京の地下鉄東西線「竹橋駅」から乗車し、燕岳登山口・中房温泉で下車(完全予約制)。乗車時間:約6〜7時間(夜行)/運賃:8,800円〜13,800円(時期・座席により変動・要予約)。
| 竹橋駅 発 | 中房温泉(燕岳登山口)着 |
|---|---|
| 23:00 | 翌5:30〜6:00頃 |
4.【帰り】中房温泉・一ノ沢 → 穂高駅
中房温泉へ下山した場合は、南安タクシーの「穂高駅行き 定期バス」で穂高駅へ(55分・1,500円)。下り便も運行区分で便数が異なり、C運行日は午前2便(9:00発・10:45発)が運休し3便のみです。大天荘から中房温泉への下りは約5〜6時間かかるため、復路バスの時刻に余裕をもって行動してください。
| 中房温泉 発 | 穂高駅 着 |
|---|---|
| 9:00 | 9:55 |
| 10:45 | 11:40 |
| 12:35 | 13:30 |
| 14:15 | 15:10 |
| 16:15 | 17:10 |
| 中房温泉 発 | 穂高駅 着 |
|---|---|
| 12:35 | 13:30 |
| 14:15 | 15:10 |
| 16:15 | 17:10 |
一ノ沢へ下山した場合は、登山口の登山相談所付近で携帯電波が入る範囲でタクシーを呼ぶか、事前予約で待機させて穂高駅へ(約45分・約7,500〜9,500円)。崩落復旧工事中は崩落箇所まで約1.5kmの徒歩が必要です。下山後の温泉はしゃくなげの湯(650円)など。
※竹橋・新宿への夜行(毎日あるぺん号)で帰る場合は中房温泉発の便を利用(完全予約制・公式で要確認)。
登山ルートと安全上の注意
ルート①(一ノ沢・常念乗越経由 / 1泊2日〜):一ノ沢登山口(約1,320m)→ 胸突八丁 → 常念乗越・常念小屋(2,450m・約4時間20分・1泊)→ 横通岳(2,767m)→ 東天井岳(常念乗越から約2時間)。東天井岳の往復後に常念岳を組み合わせるプランも一般的です。最短で東天井岳に立つ現実的なルート。
ルート②(中房温泉・表銀座縦走 / 2〜3泊):中房温泉(燕岳登山口・約1,450m)→ 合戦尾根 → 燕山荘(約5時間・泊)→ 大下りの頭 → 切通岩 → 大天荘(約4時間・泊)→ 東天井岳(大天荘から約1時間)。森林限界上の稜線漫歩で槍・穂高の大展望が続く長大ルートです。
山頂・展望:東天井岳の山頂はなだらかな砂礫とハイマツの稜線上にあり、槍ヶ岳・穂高連峰・大天井岳・常念岳・横通岳から立山・後立山連峰までの大展望が広がります。
危険箇所:常念乗越〜横通岳〜東天井岳はおおむね歩きやすい稜線ですが、表銀座側の大天荘手前「切通岩」は鎖と鉄ハシゴのある岩場です。稜線は森林限界上で雨天・強風・ガス時は滑落・道迷いの危険が高まるため、無理をせず山小屋で停滞する判断も大切です。
山小屋(いずれも要予約):
・常念小屋(常念乗越・2,450m):収容約200名、例年4月下旬〜11月初、TEL 090-1430-3328、テン場あり。
・大天荘(大天井岳直下):2026年は6月13日〜11月3日泊、燕山荘グループ、予約TEL 0263-83-5810。
・燕山荘(燕岳直下):予約TEL 0263-32-1535。
・大天井ヒュッテ(槍ヶ岳山荘グループ):表銀座・喜作新道側の拠点。
水・季節・装備:稜線に水場はほとんどなく、飲み水は山小屋で購入します(一ノ沢ルートは胸突八丁の水場あり)。適期は7月上旬〜10月上旬で、それ以外は積雪・凍結のため一般登山に適しません。レインウェア・防寒着・ヘッドランプ・地図/GPS・十分な水と行動食を携行してください。
緊急時:遭難・事故時は110番(警察)・119番(消防)。安曇野警察署 0263-72-3000 / 安曇野市危機管理課 0263-71-2080。
Photo by Alpsdake / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0
登頂したら、スタンプを押そう