三ノ沢岳
三ノ沢岳(さんのさわだけ、標高2,847m)は長野県木曽郡上松町・大桑村にまたがる中央アルプス(木曽山脈)の峰で、日本百高山のひとつ。
宝剣岳から南西へ派生した尾根上にぽつんと立つ独立峰で、賑わう千畳敷カールや木曽駒ヶ岳とは対照的に静けさを保つ「孤高の山」。山頂直下に咲くアオノツガザクラやコバイケイソウの大群落、固有種ヒメウスユキソウなど、ルート沿いの高山植物は中央アルプス屈指。登山道は唯一、千畳敷から極楽平に上がり、ハイマツの稜線を三ノ沢分岐から往復するルートのみ。公共交通では駒ヶ根駅からバスとロープウェイで千畳敷に立ち、そこから歩く。
起点は標高2,612mの千畳敷駅(駒ヶ岳ロープウェイ終点)。カール西壁の急登で極楽平(標高約2,860m)に上がり、主稜線をわずかに進んだ三ノ沢分岐から木曽側へ延びる長い尾根を下って登り返すと三ノ沢岳の山頂に着く。千畳敷から山頂まで片道コースタイム約2時間半〜3時間、往復で約5時間(YAMAP標準コースタイム4時間52分・距離約6.0km・累積標高約710m)。三ノ沢岳の登山道上には山小屋も水場もなく、日帰り往復が基本。
稜線はハイマツの密生帯でアップダウンが多く、見た目以上に体力を要する。宿泊するなら千畳敷駅併設のホテル千畳敷(標高2,612m・通年営業・要予約・℡0265-83-3844)や、主稜線上の宝剣山荘・天狗荘・駒ヶ岳頂上山荘などを拠点にする。適期は花の咲く7月上旬〜8月と、紅葉の9月下旬〜10月上旬。残雪期は極楽平への急斜面でアイゼン・ピッケルが必要。
登山口(千畳敷)までのアクセス
1.【行き】駒ヶ根駅 → しらび平駅 → 千畳敷
登山口の千畳敷へは、まずJR飯田線の駒ヶ根駅前バス停から伊那バスの駒ヶ岳ロープウェイ線に乗り、しらび平駅で下車(片道1,050円・往復2,100円・所要約45分)。しらび平駅から駒ヶ岳ロープウェイに乗り換え、終点の千畳敷駅(標高2,612m)へ(約7分半・高低差950m)。
※菅の台(すがのだい)〜しらび平はマイカー進入禁止区間のため、菅の台バスセンターから路線バスを利用する(菅の台から乗車の場合は片道830円・駐車場は普通車1日800円)。ロープウェイは基本的に予約不要(先着順)だが、夏休み・紅葉期の土日祝などの繁忙期はバス・ロープウェイとも非常に混み合うため、時間に余裕を持った計画をおすすめする。
バス時刻表①:駒ヶ根駅 → しらび平駅(伊那バス・往路)
| 駒ヶ根駅 発 | しらび平駅 着 |
|---|---|
| *05:00 | *05:45 |
| *05:30 | *06:15 |
| *06:00 | *06:45 |
| *06:30 | *07:15 |
| *07:00 | *07:45 |
| *07:30 | *08:15 |
| 08:00 | 08:45 |
| 08:30 | 09:15 |
| 09:00 | 09:45 |
| 09:30 | 10:15 |
| 10:00 | 10:45 |
| 10:30 | 11:15 |
| 11:00 | 11:45 |
| 11:30 | 12:15 |
| 12:00 | 12:45 |
| 12:30 | 13:15 |
| 13:00 | 13:45 |
| 13:30 | 14:15 |
| 14:00 | 14:45 |
| 14:30 | 15:15 |
| 15:00 | 15:45 |
| 15:30 | 16:15 |
| 16:00 | 16:45 |
2.【帰り】千畳敷 → しらび平駅 → 駒ヶ根駅
下山後は千畳敷駅から駒ヶ岳ロープウェイでしらび平駅へ下り、しらび平駅バス停から伊那バス駒ヶ岳ロープウェイ線で駒ヶ根駅へ戻る(しらび平⇄駒ヶ根駅 片道1,050円・所要約46〜48分)。三ノ沢岳からの長い尾根の登り返しに時間がかかるので、ロープウェイ・バスの最終便に余裕をもって行動する。繁忙期はロープウェイの乗車待ちが出ることがあるため、早めの下山を心がける。
バス時刻表②:しらび平駅 → 駒ヶ根駅(伊那バス・復路)
| しらび平 発 | 駒ヶ根駅 着 |
|---|---|
| *06:20 | *07:08 |
| *06:50 | *07:38 |
| *07:20 | *08:08 |
| *07:50 | *08:38 |
| *08:20 | *09:08 |
| 08:50 | 09:38 |
| 09:20 | 10:08 |
| 09:50 | 10:38 |
| 10:20 | 11:08 |
| 10:50 | 11:38 |
| 11:20 | 12:08 |
| 11:50 | 12:38 |
| 12:20 | 13:08 |
| 12:50 | 13:38 |
| 13:20 | 14:08 |
| 13:50 | 14:38 |
| 14:20 | 15:08 |
| 14:50 | 15:38 |
| 15:20 | 16:08 |
| 15:50 | 16:38 |
| 16:20 | 17:08 |
| 16:50 | 17:38 |
| 17:20 | 18:08 |
登山ルートと安全上の注意
ルート:千畳敷駅 → 極楽平(カール西壁の急登・約50分)→ 三ノ沢分岐 → 三ノ沢岳。千畳敷から山頂まで片道約2時間半〜3時間、往復約5時間(距離約6.0km・累積標高約710m)。三ノ沢岳のみを往復する日帰りが基本だが、宝剣岳・木曽駒ヶ岳と組み合わせて主稜線を周回する健脚向けプランもある。
水場・山小屋:三ノ沢岳の登山道上には水場も山小屋もない。飲料水は千畳敷で用意する。宿泊は千畳敷駅併設のホテル千畳敷(通年営業・要予約・℡0265-83-3844)か、主稜線の宝剣山荘・天狗荘・駒ヶ岳頂上山荘(いずれも夏期営業・最新の営業期間と予約は各公式で確認)。
ハイマツの稜線:極楽平から三ノ沢岳へ続く尾根はハイマツが密生し、枝が足に当たって歩きにくい区間やアップダウンが多い。木曽駒周辺の整備された道とは異なり、見た目の距離以上に時間と体力を要する。山頂手前には遭難慰霊のケルンがある。
カール西壁の急登:千畳敷から極楽平への登りはカール壁の急斜面で、浮石や滑落に注意。残雪期(〜6月頃)は前爪アイゼン・ピッケルが必要。
気象・装備:標高2,800m級の森林限界上で、天候の急変・強風・落雷・寒さに備える。雨具・防寒着・地形図とコンパス(GPS)・ヘッドランプを携行する。適期は7月上旬〜10月上旬。
緊急時:遭難・事故時は110番(警察)・119番(消防・救助)へ。最新の登山道状況・気象は中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイの公式情報で確認する。
Photo by Alpsdake / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0
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