横通岳
横通岳(よことおしだけ、標高2767m)は北アルプス南部・常念山脈の主稜にある日本百高山のひとつ。
常念岳と大天井岳の間、常念乗越のすぐ北に立つ穏やかな頂で、常念縦走路上にあり、山頂からは槍ヶ岳・穂高連峰や安曇野を一望できる。常念乗越(常念小屋)から約40分と近く、一ノ沢から常念小屋に1泊して常念岳と合わせて巡るのが一般的。中房温泉から燕岳・大天井岳をたどる表銀座縦走でも踏める。
登山口の一ノ沢へは、JR大糸線・穂高駅からタクシーでアクセスする。
林道一の沢線は崩落により一般車両通行止めが継続中(復旧工事 2026年3月下旬〜10月31日 完工予定)。崩落箇所から登山口まで約1.5kmは徒歩通行可だが、状況により閉鎖の可能性あり。指定タクシー会社のみ崩落箇所〜登山口を通行可能のため、穂高駅 → タクシー利用が推奨される。
● 南安タクシー 0263-72-2855 / ● 安曇観光タクシー 0263-82-3113 / ● あづみの第一交通 0263-88-2032
最新情報:安曇野市耕地林務課 / 常念小屋公式
横通岳は常念乗越から主稜を北へたどった最初のピークで、登山道は山頂西面を巻くため山頂へは数分の寄り道で立てる。標準は一ノ沢登山口から常念乗越(常念小屋)まで約4時間20分、翌日に横通岳・常念岳を巡る1泊2日。適期は常念小屋が営業する4月下旬〜11月初で、それ以外は積雪・凍結のため一般登山には適さない。最新の登山道・小屋・タクシーの状況は必ず事前に確認する。
登山口までのアクセス
1.【行き】穂高駅 → 一ノ沢登山口(タクシー)
登山口の一ノ沢へは、JR大糸線・穂高駅前のタクシー乗り場から南安タクシー・安曇観光タクシー等で約45分。林道一の沢線の崩落により指定タクシー会社のみ崩落箇所〜登山口を通行できるため、事前予約を推奨する。一ノ沢登山口から常念乗越の常念小屋までは約4時間20分、常念小屋から横通岳までは約40分。定期路線バスがないため、公共交通では穂高駅からのタクシーが基本となる。
運賃:穂高駅 → 一ノ沢登山口 タクシー 約7500〜9000円(4名乗合で1人2000円前後)。前夜に穂高・安曇野で宿泊し、早朝に登り始めるのが安全。
参考:[南安タクシー 登山口運賃表] / [常念小屋公式 登山道情報]
2.【帰り】一ノ沢登山口 → 穂高駅(タクシー)
下山後は一ノ沢登山口からタクシーで穂高駅へ戻る。登山口の駐車場・登山相談所で携帯電波が入る範囲でタクシーを呼ぶか、下山予定時刻に合わせて事前予約しておくと確実。運賃は登山口 → 穂高駅 約7500〜9500円。下山後は穂高温泉郷のしゃくなげの湯(650円)などで汗を流せる。
参考:[南安タクシー 登山口運賃表]
横通岳の登山ルートとコースタイム
ルート①:一ノ沢ルート(最短・1泊2日)
一ノ沢登山口 → 大滝 → 胸突八丁 → 常念乗越・常念小屋(2450m・約4時間20分/泊) → 横通岳(2767m・約40分)。常念乗越から主稜を北へ登り返すと横通岳で、登山道は山頂西面を巻くため山頂へは数分の寄り道で立てる。初日に常念小屋へ入り、翌朝に横通岳を往復、あわせて南の常念岳(2857m・常念乗越から約1時間30分往復)も巡るのが王道。下山は一ノ沢を戻る。
ルート②:表銀座・常念縦走
中房温泉 → 燕岳 → 大天井岳(2922m) → 東天井岳 → 横通岳 → 常念乗越という表銀座〜常念の縦走でも踏める。横通岳〜東天井岳は起伏の少ない広い稜線で、正面に槍ヶ岳を望む快適な縦走路。常念乗越から常念岳・蝶ヶ岳へ抜けて上高地へ下る長期縦走の通過点にもなる。
山小屋・宿泊
常念小屋(常念乗越・標高2450m):横通岳の登降の拠点となる山小屋で、常念岳と横通岳の鞍部・常念乗越に立つ。収容約200名、テン場(約20張)あり。夏期営業は4月下旬〜11月初(℡090-1430-3328)。水は小屋で購入でき、トイレは協力金制。横通岳・常念岳の両方をここを起点に巡れる。
縦走時の小屋:表銀座・常念縦走では大天荘(大天井岳)、燕山荘(燕岳)、蝶ヶ岳ヒュッテ(蝶ヶ岳)などを利用する。いずれも公式サイト・電話で予約・営業期間を確認する。
水場:一ノ沢ルートに胸突八丁の水場(標高2000m付近)があり、常念小屋でも水を購入できる。稜線上には水場がないため、十分な行動水を持つ。
危険箇所・装備・適期
難易度:横通岳そのものは常念乗越からの緩やかな稜線歩きで、鎖場や難所はない。ただし一ノ沢ルートは標高差が大きく、常念小屋までの長い登りと胸突八丁の急登で体力を要する。日帰りは難しく、常念小屋泊が前提となる。
一ノ沢の登り:沢沿いの道は徒渉や残雪、胸突八丁の急登があり、増水時や残雪期は注意する。林道崩落のため登山口へのアクセスは指定タクシーに限られる。
稜線の気象:常念乗越から先の主稜は森林限界上で、落雷・強風・急なガスにさらされる。ガス時はルートを見失いやすいので、地形図・コンパス(GPS)を携行し、雷の予兆があれば稜線を避ける。
残雪:4月下旬〜6月や10月下旬以降は一ノ沢や稜線に雪が残り、軽アイゼン・ピッケルが必要になることがある。雪の状況は常念小屋で確認する。
適期・装備:適期は常念小屋が営業する4月下旬〜11月初(盛夏〜紅葉期が快適)。雨具・防寒着・帽子・手袋・ヘッドランプ・十分な水と行動食を携行し、登山計画書を必ず提出する。
緊急時:遭難・事故時は110番(警察)・119番(消防・救助)へ。
・安曇野警察署 0263-72-3000 / 安曇野市危機管理課 0263-71-2080
Photo by Alpsdake / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0
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