大沢岳
大沢岳(おおさわだけ、標高2,820m)は長野県と静岡県の境にそびえる南アルプス南部・赤石山脈主稜線の一峰で、赤石岳と聖岳の間、百間洞山の家のすぐ西上に立つ日本百高山のひとつ(標高は国内第55位)。
山頂部はハイマツに覆われ、ライチョウも生息する岩稜のピークで、赤石岳・荒川三山・中盛丸山・聖岳をぐるりと見渡せる。百間洞山の家(東北東約0.7km・標高約2,465m)の直上にあり、隣の中盛丸山とあわせて赤石岳から百間洞へ下る稜線上で踏む奥深いピーク。百間洞山の家からは東斜面を巻く道もあるため、縦走者の中には山頂を踏まず通過する人もいる。公共交通では椹島ロッヂ(登山口)まで入り、赤石岳を越えて山頂を目指す。
起点は椹島ロッヂ(標高約1,120m)。赤石小屋に1泊して赤石岳へ登り、百間平を経て百間洞山の家(約2,465m)にもう1泊、そこから大沢岳へは往復約1時間30分(片道距離約0.7km・標高差約355m)で立てる。隣の中盛丸山と合わせて往復するか、赤石岳・聖岳を周回する3泊4日の途中で踏むのが一般的。
椹島ロッヂへは特種東海フォレストの送迎バス(提携山小屋宿泊者専用・要予約)でアクセスする。適期は残雪が消える7月中旬〜9月で、それ以前・以降は前爪アイゼン・ピッケルが必要。南アルプス南部でも特に奥深く、最短でも2泊3日を要するため、余裕のある日程と装備で臨む。
大沢岳 2026 シーズン アクセス注意
大沢岳の登山口アクセスは複数の交通機関の乗り継ぎで、それぞれ運行期間・予約制度が異なります。本記事の静岡駅発着便(南アルプス登山線・アクセスパック)の時刻は 2025 シーズン参照のため、2026 年の運行日程は各社公式で必ずご確認ください。東海フォレスト送迎バスの時刻は 2026 年公式発表値です。
赤石岳・椹島そのものへのアクセス詳細は赤石岳、隣の中盛丸山のページも参照してください。
登山口へのアクセス方法
1.【行き】竹橋駅(東京) → 椹島ロッヂ
Step 1. 竹橋駅 → 畑薙夏期臨時駐車場
東京の竹橋駅または八王子駅から、毎日アルペン号「畑薙ダム・井川方面」(夜行)に乗車し畑薙夏期臨時駐車場で下車(要予約)。
運行期間:例年7月中旬〜10月中旬の特定日(年度により異なる)/運賃:15,500円〜(竹橋駅→椹島ロッヂ)/乗車時間:約7時間(夜行)
| 竹橋駅発 | 八王子駅発 | 畑薙夏期臨時駐車場着 |
|---|---|---|
| 23:00 | 24:15 | 翌5:30 |
Step 2. 畑薙夏期臨時駐車場 → 椹島ロッヂ
畑薙夏期臨時駐車場で特種東海フォレストの送迎バスに乗り換え、椹島ロッヂで下車(要予約)。乗車時間:約1時間。早朝着の場合は7:30発の便に接続できます。
| 畑薙夏期臨時駐車場発 | 椹島ロッヂ着 |
|---|---|
| 7:30 | 8:40 |
| 15:00 | 16:10 |
2.【行き】静岡駅 → 椹島ロッヂ
Step 1. 静岡駅 → 畑薙夏期臨時駐車場
静岡駅から畑薙へは、静鉄バスの「南アルプス登山線」または千代田タクシーの乗合ジャンボタクシー「南アルプスアクセスパック」を利用します(いずれも要予約)。
※下記は2025シーズンの参考時刻。2026年の運行日程・時刻は各社公式でご確認ください。
| 静岡駅発 | 畑薙夏期臨時駐車場着 |
|---|---|
| 10:00 | 13:10 |
| 静岡駅発 | 畑薙夏期臨時駐車場着 |
|---|---|
| 11:00 | 14:15 |
Step 2. 畑薙夏期臨時駐車場 → 椹島ロッヂ
畑薙夏期臨時駐車場で特種東海フォレストの送迎バスに乗り換え(要予約)。13:10〜14:15着の場合は15:00発の便に接続し、椹島ロッヂ16:10着となります。乗車時間:約1時間。
| 畑薙夏期臨時駐車場発 | 椹島ロッヂ着 |
|---|---|
| 7:30 | 8:40 |
| 15:00 | 16:10 |
3.【帰り】椹島ロッヂ → 新宿駅
Step 1. 椹島ロッヂ → 畑薙夏期臨時駐車場
椹島ロッヂから特種東海フォレストの送迎バスに乗り、畑薙夏期臨時駐車場で下車(要予約)。乗車時間:約1時間。
| 椹島ロッヂ発 | 畑薙夏期臨時駐車場着 |
|---|---|
| 6:10 | 7:20 |
| 10:30 | 11:40 |
| 13:00 | 14:10 |
Step 2. 畑薙夏期臨時駐車場 → 新宿駅
畑薙夏期臨時駐車場から毎日アルペン号「畑薙ダム⇒新宿」に乗車し終点・新宿駅で下車(要予約)。運行期間:例年7月中旬〜10月中旬の特定日/運賃:15,500円〜/乗車時間:約6〜7時間。
| 畑薙夏期臨時駐車場発 | 新宿駅着 |
|---|---|
| 14:10 | 20:30〜21:30 |
4.【帰り】椹島ロッヂ → 静岡駅
Step 1. 椹島ロッヂ → 畑薙夏期臨時駐車場
椹島ロッヂから特種東海フォレストの送迎バスに乗り、畑薙夏期臨時駐車場で下車(要予約)。乗車時間:約1時間。
| 椹島ロッヂ発 | 畑薙夏期臨時駐車場着 |
|---|---|
| 6:10 | 7:20 |
| 10:30 | 11:40 |
| 13:00 | 14:10 |
Step 2. 畑薙夏期臨時駐車場 → 静岡駅
畑薙夏期臨時駐車場から静鉄バス「南アルプス登山線」に乗車し静岡駅で下車(要予約)。運賃3,500円。※下記は2025シーズン参考時刻。南アルプスアクセスパック(千代田タクシー)の下山便もあり、最新の運行日程は各社公式でご確認ください。
| 畑薙夏期臨時駐車場発 | 静岡駅着 |
|---|---|
| 14:30 | 17:50 |
登山ルートと安全上の注意
ルート①(標準・赤石岳経由 / 2泊3日〜):椹島ロッヂ(1,120m)→ 赤石小屋(約4時間・1泊)→ 赤石岳(約2時間30分)→ 百間平 → 百間洞山の家(赤石岳から約2時間20分・1泊)→ 大沢岳(百間洞山の家から往復約1時間30分)。大沢岳は百間洞山の家を拠点に往復するのが現実的で、片道距離約0.7km・標高差約355m。隣の中盛丸山(百間洞分岐から約30分)とあわせて往復するのが一般的です。
ルート②(赤石・聖 周回 / 3泊4日):椹島 → 赤石小屋 → 赤石岳 → 百間洞山の家(泊)→ 大沢岳・中盛丸山 → 小兎岳 → 兎岳 → 聖岳 → 聖平小屋(泊)→ 椹島。前聖岳から百間洞山の家まで(大沢岳経由)は約7時間50分。稜線はアップダウンが大きく、兎岳直下や聖兎コルへの下りは急なザレ場で落石・スリップに注意します。
山頂・展望:大沢岳の山頂部はハイマツに覆われた岩稜で、ライチョウが生息します。赤石岳・荒川三山・中盛丸山・兎岳・聖岳の展望が広がります。百間洞山の家からは東斜面を巻く道もあり、山頂は寄り道で踏む形になります。
山小屋(いずれも要予約):
・椹島ロッヂ(1,120m):2026年4月26日〜11月15日、℡0547-46-4717(特種東海フォレスト)。送迎バス利用の起点。
・赤石小屋(約2,540m):2026年7月11日〜10月11日、℡0547-46-4717(予約センター)。
・百間洞山の家(約2,465m):2026年は改修工事のため小屋泊は7月11日〜8月31日(予定)、テント泊(約20張・1人2,000円)と売店は工事終了まで継続。定員30名、水場・トイレあり、℡0547-46-4717。名物はとんかつ。
・聖平小屋(約2,260m):素泊まりのみ(1泊9,000円/シュラフ持込8,000円)、予約は井川観光協会の山小屋予約サイト。
・兎岳避難小屋・赤石岳避難小屋:避難小屋(赤石岳避難小屋は2026年7月11日〜9月22日宿泊可)。
季節・装備:適期は残雪が消える7月中旬〜9月。それ以前・以降や悪天時は前爪アイゼン・ピッケルが必要です。雨具・防寒着・ヘッドランプ・十分な行動食を携行し、奥深い縦走に備えてエスケープルートと天候を事前に確認してください。携帯電話の圏外区間が多く、水場は各山小屋に限られます。
緊急時:遭難・事故時は110番(警察)・119番(消防・救助)。静岡県警察・長野県警察の山岳遭難情報、および特種東海フォレストの現地最新情報を事前に確認してください。
Photo by Alpsdake / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0
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