北荒川岳
北荒川岳(きたあらかわだけ、標高2,698m)は長野県と静岡県の境にそびえる南アルプス・仙塩尾根の峰で、塩見岳の北に位置する日本百高山のひとつ。
塩見岳と間ノ岳を結ぶ長大な仙塩尾根の上にあり、東側に大きな崩壊地を抱える。営業小屋が少なく訪れる人もまばらで、静かな縦走を楽しめる南アルプス深部のピーク。一般的なのは鳥倉登山口から三伏峠・塩見岳を越えて仙塩尾根を北上するルートで、三伏峠小屋・塩見小屋に泊まる2泊3日以上の縦走。公共交通では鳥倉登山口まで夏季の登山バスで入る。
起点は鳥倉登山口(標高約1,790m)で、三伏峠(三伏峠小屋)・本谷山・塩見小屋を経て塩見岳(3,052m)に立ち、北俣岳分岐から仙塩尾根を北へ下って北荒川岳に至る。鳥倉登山口から北荒川岳まで約9時間45分と長く、三伏峠小屋・塩見小屋に泊まる2泊3日が一般的。塩見岳の前後は鎖・岩場のある急峻な稜線で、仙塩尾根は営業小屋がなく自己完結の力量が要る。
三伏峠小屋(標高約2,580m・完全予約制・予約℡0265-39-3110〔7:00〜17:00/19:00〜20:00〕・テント場あり)と塩見小屋(2026年は7月1日〜10月11日営業・完全予約制・WEB予約)を拠点にする。適期は7月中旬〜9月。北荒川岳のキャンプ場跡は現在幕営できない。北俣岳から間ノ岳へ続く仙塩尾根の北半分は本記事の対象外。
登山口までのアクセス
1.【行き・帰り】伊那大島駅 ⇄ 鳥倉登山口(南アルプス登山バス・夏季)
登山口の鳥倉登山口へは、JR飯田線の伊那大島駅から伊那バスの「南アルプス登山バス 鳥倉線」で約1時間50分。このバスは夏山シーズンのみの季節運行で、2026年(令和8年度)の運行期間は7月18日(土)〜8月30日(日)。運行期間外や始発前に入る場合は、伊那大町・松川IC方面からのタクシー利用や前泊が必要。鳥倉登山口の手前にある鳥倉ゲート(駐車場)からは林道を歩く。
鳥倉線バス:伊那大島駅 ⇄ 鳥倉登山口(伊那バス・南アルプス登山バス)
| 区間 | 運行期間(2026年) | 所要 |
|---|---|---|
| 伊那大島駅 → 鳥倉登山口(往路) | 7月18日〜8月30日 | 約1時間50分 |
| 鳥倉登山口 → 伊那大島駅(復路) | 7月18日〜8月30日 | 約1時間50分 |
前泊・タクシー:バス運行期間外(9月〜6月)は公共交通でのアクセスがなく、伊那大島駅周辺からのタクシー(鳥倉ゲートまで)または前泊で対応する。マイカー:鳥倉ゲートに登山者用駐車場があり、満車時は越路ゲートからの歩きとなる。最新の運行・時刻・運賃は伊那バス公式で確認する。
参考:[伊那バス 南アルプス登山バス 鳥倉線]
登山ルートと安全上の注意
ルート(鳥倉登山口から塩見岳経由):鳥倉登山口 → 豊口山間のコル(約1時間10分)→ 塩川ルート合流点(約1時間20分)→ 三伏峠・三伏峠小屋(約35分)→ 本谷山(約1時間20分)→ 塩見小屋(約2時間10分)→ 塩見岳・東峰(約1時間20分)→ 北俣岳分岐(約30分)→ 北荒川岳(約1時間20分)。鳥倉登山口から北荒川岳まで約9時間45分で、三伏峠小屋と塩見小屋で2泊する2泊3日が一般的。
宿泊:三伏峠に三伏峠小屋(標高約2,580m・完全予約制・予約℡0265-39-3110・テント場あり)、塩見岳の手前に塩見小屋(2026年7月1日〜10月11日・完全予約制・WEB予約)。仙塩尾根側の北荒川岳には営業小屋がなく、キャンプ場跡も現在は幕営できないため、塩見小屋を起点に北荒川岳を往復するか、熊ノ平小屋まで足を延ばす長い行程となる。
塩見岳:塩見小屋から塩見岳へは鎖・岩場のある急登。山頂は東峰(3,052m)・西峰の双耳峰で、落石・滑落に注意。北荒川岳へはここから北俣岳分岐を経て仙塩尾根を下る。
仙塩尾根・崩壊地:北荒川岳の東側は大きな崩壊地で、縁に近づきすぎない。仙塩尾根は静かだが営業小屋が乏しく長大で、水・行動食・天候判断の自己完結が必須。
季節・装備:適期は7月中旬〜9月。残雪期・凍結期は本格的な装備と経験が必要。雨具・防寒着・ヘルメット・ヘッドランプ・多めの水を携行する。
緊急時:遭難・事故時は110番(警察)・119番(消防・救助)へ。
・長野県警察 山岳遭難 / 静岡県警察で最新情報を確認
Photo by Σ64 / Wikimedia Commons, CC BY 3.0
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